「私は専門化の手を借りることなく、自力でガトーショコラのブランド化に挑んできました。安易に専門家に依頼する前に、自分でできることを精一杯やってみようと思ったからです。」
(「1つ3000円のガトーショコラが飛ぶように売れるワケ」氏家健治著 SB新書)
さて、あなたの業界でこれから10年後に生き残っているのはいったい何パーセント位でしょう?

私もいろいろな仕事をしてきましたがこれからはどんな業界でも10年後に生き残っていけるのは多くて10%くらいじゃないかと思います。
だって、情報が伝達されるスピードが桁違いに早くなってますもん。

40代半ば以上の方なら分かると思うけれど私が社会人になった時には電話やFAXやポケベルで情報がかなりの~~~んびりとしたペースでやりとりされていました。
ある場所で何か事件、事故が起きてもその情報が遠地に伝わるためにはTVや新聞等のマス媒体に取り上げられることが必要でした。
今はどこかで何か事件、事故が発生するとSNSでリアルタイムな映像をはじめとする情報がやりとりされます。

だから、商売でもどこかで何かがヒットする、あるいは話題になると、昔ならそのやり方が伝播するまでに数年のタイムラグがあったけど今はすぐにマネされて、さらに効率化されて、価格が下がります。
どんどん情報の伝わるスピードが早くなる。
伝わる範囲が広がる。
そして、そのやり方がマネられる。
簡単にパクられる。

パクった方は原価と制作費が安く仕上り、市場調査やテストマーケするコストと商品やサービスを認知・教育する時間が不要なので価格もどんどん下がる。

だから、すぐ値崩れが起きる。
私は講師を始めて10年経ちますが、活動を始めた頃、師匠に次のように言われました。

「酒井くんはかわいそうやな。
もう10年前は驚くほどがっぽり儲かったよ。
今は単価が下がっている。」
情報が早く広く伝わり、効率的になり、普遍化され、単価が下がる・・・。

どの業界でもこれからこのことがさらに加速します。
その時代の中で取るべき選択肢は二つ。

広い市場で安価に大量に売るか?
狭い市場で高価に少量売るか?
たとえばあなたの友達に次のように訊いてみてください。
「講師の酒井とし夫って知ってますか?」

もちろん、ほぼ100%
「知らない」
と答えます。

もし、あなたが地元の商工団体の会員であれば
指導員の方に次のように訊いてみてください。
「講師の酒井とし夫って知ってますか?」

おそらく6割~7割は
「ああ、知っているよ」
と答えると思います。

これが
狭い市場で売る
ということ。
商売では「あなた(あるいはあなたの商品)を知らない」というお客の多い市場で高く販売することは難しい、です。
さらに困ったことに「知らない」と答えるお客の多い市場で大量に販売することも難しい、です。
中小零細個人企業の大半は戦略的には弱者です。弱者は
【知られている市場】で
【気に入られ】て
【高単価】で
【リピート】が発生する
という仕組みを作る必要があります。

これを私は
弱者のブランディング
と呼んでいます。
今後は中小企業も個人でも特定の市場の中で
『あの会社(お店、個人)はお奨めだよ』
と言われる存在にならないと10年後には無くなります。
特定の市場の中で
『あの会社(お店、個人)はお奨めだよ』
と言ってもらえると営業コスト、広告コスト、販促コストがゼロなので利益率も高くなります。
そのためには特定の市場の中であなた自身(あるいはあなたの商品)を他と差別化せねばなりませんね。
だって、差別化しなくては他と同じなので
『あの会社(お店、個人)はお奨めだよ』
とは言われないからです。

そうなるといつまでも営業コスト、広告コスト、販促コストが必要になり、差別化ができないために低価格で提供せざるを得なくなるので忙しくてもあまり儲からん!
となるわけです。
そのためには弱者が採用すべき下記のような戦略概念の基本やブランディングの基本はあなた自身が学び、理解しておかなくてはいけません。

  

  

私自身の経験から言うと戦略の構築やブランド化を小企業、零細個人企業が専門家に依頼しても成功はしません。
なぜなら、専門家はあなたほどあなたの仕事には興味がないから。
なんとか協会商法、なんとかライティング、なんとかマーケティング、なんとか販売法、なんとかブランディングの専門化が興味があるのは次の一点のみ。

「あなたを客にすること」
そして、2:8の法則にもあるけれど本当に重要なことの2割をあなたが理解して実行すれば結果の8割は実現する。

だって、あなたほどあなた自身やあなたの仕事に興味のある人は他にいないのだから。
さあ、それを学び、理解し、実行するのは誰?


Source: 商売繁盛心理学・ビジネス心理学講師 酒井とし夫