あがり症や赤面緊張による不安や震えは「性格」ではなく「長年のクセ」「長年の習慣」です。
そのため、修正できないものではなく、修正が可能です。

ただし、「長年のクセ」「長年の習慣」を完全に修正するには、やはりある程度の時間をかけた方が効果があります。

今までの「人前に出ると緊張する」というクセを、ある程度の時間をかけて「人前にでるとリラックスする」というクセに置き換えるわけです。

クセや習慣を直すにはどうすればいいでしょう。
それは条件付けです。あなたも学生の時に「パブロフの犬」の実験の話を聞いたことがあるはずです。
犬にエサを与えるときに必ずベルを鳴らすようにしたところ、ベルを鳴らすだけで犬がよだれをたらすことを発見した実験ですね。

実は私は以前この条件付けを利用して禁煙に成功した経験があります。
私は20代、30代の頃1日に40本~60本の喫煙をしていました。何度か禁煙を試みたのですがことごとく失敗しました。

いつも「やめよう!」と意思を固めるのですが、どうしても禁煙できなかったのです。
つまり長年のクセや習慣は「意志」で変えることは難しいのです。

そこで私は喫煙と痛みを条件付けすることにしたのです。
私は内臓の手術で2度入院したことがあります。その時には術後にとても痛い思いを経験しました。その痛みは強烈な痛みでした。

この強烈な痛みの経験をタバコと条件付けしようとしたのです。つまり、タバコが吸いたくなる度に、意識的に術後の痛みを思い起こす、想起する、イメージするようにしました。

タバコの欲求と痛みを関連付けたのです。私はタバコが吸いたくなる度に腹部に残った手術の傷を見るようにしました。そして、術後の痛みや院内の情景をありありと思い起こし、さらに腹部に突き刺さっていたチューブ管とその痛さ、院内での情けない気持ちを思い出すようにしました。

この条件付けを継続して行っているうちに禁煙に成功したのです。それまではどんな禁煙法を試しても禁煙に失敗していた私がみごとにタバコと縁を切ることができるようになったのです。しかも、それまでの禁煙よりも、楽に、しかも簡単にタバコをやめることができたのです。
それからもう15年ほど経ちますが1本のタバコも吸っていません。

私が講演活動をスタートすることになった時、この条件付けをあがりをコントロールするために活用しようと思ったのです・・・アガリ症や緊張症は放っておいても治りません。むしろ時間が経てば経つほどアガりの度合いはひどくなります。改善を決意するなら今です。 


Source: 商売繁盛心理学・ビジネス心理学講師 酒井とし夫